おいてきぼりの輝き
幼いころ、ケーキ屋さんのチラシが大好きでした
今みたいなしっかりした紙ではなく
いかにも安そうな、ぺらっぺらの紙
特別な日に、一切れしか食べられないケーキ
写真の中に並ぶたくさんのケーキに夢を見た
特にクリスマスの華やかな飾りが大好きで
よく持ち帰って眺めていたような気がします
お店で買うショートケーキは均一で綺麗だけど
うちで作るときは好きなだけクリームをのせられるし
残ったいちごに余ったクリームをつけて食べる
なんてこともできるから、お家ケーキも好きでした
形はちょっぴり不格好だけど
頬張ると小さな口からはみ出るほど
たっぷりのった生クリームが好きで
食べてるときは幸せだったなぁ
いつからか、甘いものがあまり口に合わなくなってきて
ショートケーキを見ても昔ほど心が躍らなくなりました
今でもケーキは好きだし、お菓子も食べるけど
キラキラしたケーキと同じくらい目を輝かせていた時期は
とうに過ぎてしまって、少しだけ寂しい気がします
今では足をのばせば
どこでだって買えるし
どこでだって食べられます
満たされた生活というのは贅沢だけど
特別な日にしか食べられないものというのは
子ども心をくすぐる気がします
今年のクリスマスも
多分こどもたちとショートケーキを作ります
キラキラした気持ちで食べてくれるかなぁ
それとも、もう慣れているから
何も感じないかしら…苦笑
はてさて
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